SNS ネタ投稿企画「はもにかるた♫」

このページは、ハーモニカならでは「あるあるネタ」を一言で綴った、オリジナルかるたコンテンツのご紹介コーナーです。と、言っても、このかるたで遊んで下さいという企画ではありません。

ここで公開されているかるたの「あるあるネタ」を参考に、ご自分の「あるある楽器ネタ」を考えて、大喜利感覚の書き込みで、ご参加いただきたいのです!!

 

「写真で一言の大喜利コーナー」ではないので、ポストの画像に合わせる必要はありません。例えば「あ」=「哀愁ただよう その音色」というツイートの下に、「秋に染み入る、その響き」のように、ご自分のかるたネタをお気軽に書き連ねて下さい。

「なるほど!」と、うなるようなネタから、「へぇ〜知らなかった!」と驚くマニアックなネタまで、幅広くお待ちしております!!(運営 広瀬哲哉)

 

 

専用X(旧Twitter)アカウント

こちらがご参加いただくための専用アカウントです。hamonicarutaのスペルは、あえてハーモニカのRを抜き、カルタにはUが入りますのでご注意下さい。

 

「はもにかるた」の公式X(旧Twitter)

@hamonicaruta

 

このアカウントの管理人は私「広瀬」ですが、特に投稿の評価を決めるような事はしませんので、ぜひお気軽に「ハーモニカのあるあるネタ」を考えて一緒に楽しく盛り上がって行きましょう!!もちろんハーモニカを吹いていない方も、吹いていたらと想像しながら作ったネタでご参加下さいませ!!

(SNSマナーを守ってご参加下さい)

 

 

 

 

 

書き込み方

こちらは書き込んだ時の表示のされ方です。

選んだ「かるた絵柄」の下の「吹き出し」マークをクリックすると返信欄のフォーマットが出ますので、自分の考えたハーモニカの「あるあるネタ」を書き連ねて下さい。

どんな内容でもかまいません。何人でも、何回でも書き連ねる続ける事が出来ますので、どうぞ奮ってご参加下さいませ♫

 

 

 

X(旧Twitter)アカウントをお持ちでない方でも、お気軽にご参加する事が出来ます。広瀬が代筆をいたしますのでペンネームとネタを記載して 広瀬のオフィシャルHP の<お問い合わせ>へご連絡下さいませ♫

ツイートへの質問なども、かるたネタと同じように返信欄へ書き込んで下さい。出来る限り、事務局の方で回答させていただきたいと思います♫

 

「はもにかるた 2024」

はもにかるたの公式 X(旧Twitter) @hamonicaruta

2023年よりみなさまにご参加いただきました「ハーモニカのあるあるネタ」の書き込みは、専用Xの各かるたネタ画像の返信欄からご覧になる事ができます。

 

2024年版 かるたネタ入れ替えについての<ブログ記事>

 

はもにかるたネタ解説(Threads版)

あ、「哀愁ただよう その音色」

ハーモニカは哀しい楽器の代名詞。それは日本で「短調のハーモニカ」が好まれたのもあるのかもしれない。私はため息で吹くのがハーモニカだと思う。特にブルースハープはそうだろう。

 

い、「いつもポッケに 入ってる」

ハーモニカは小さな楽器の代名詞。それが旅のお供というイメージで定着し、スナフキンをはじめ、さまざまな放浪のBGMとなったのだろう。ちなみにハーモニカをしまうなら、座って壊さないためにも胸のポッケが望ましいのだけれど、最近は胸にポッケが無い服が目立つ。

 

う、「宇宙に初めて 行ったヤツ」

ハーモニカは宇宙で演奏された初めての楽器。宇宙飛行士ウォルター・シラー が身につけていた、HOHNER社のLittle Ladyというペンダントハーモニカが、その偉業を成した。もし彼が歴のあるハーピストだったとしたら、一体何を吹いていただろうか?

 

え、「選んで吹こう 好きなキー」

一部の機種を除けば、ハーモニカは演奏するkeyによって楽器自体を取り替える特殊な存在だ。演奏相手もおらずレパートリーも特に無かった頃は、「Gは力強い」だの「Aはやや神経質」だのという、keyに対して自分なりのキャラ付けがあった。曲の演奏という目的は、ある意味ハーモニカを窮屈にさせるのかもしれない。

 

お、「おにぎりみたいな ハモニカマイク」

ハーモニカは他の楽器に比べ音量を出すのが難しい。そのためマイクのような機器を使い音量を出すのだけれど、それを楽器ごと両手で包み込む特殊性から、様々なドラマが生まれた。ひとつは音が歪み「違う楽器のようなサウンド」が生まれ、奏者に選択肢が出来た事。もうひとつは「握りやすいマイクが必要」となり、別の産業が生まれた事だ。指輪のように指にはめるものから、おにぎりのように楽器ごと手の中に包み込むタイプまで、実に個性的な進化を遂げて行く。

 

か、「かっこいい!顔の半分ハーモニカ」

ハーモニカは吹いている様がカッコ良いと言われやすい楽器だ。特に、音に変化をつけようと口元に意識を集中させた表情は、苦味ばしって渋さを増させる。だが残念ながら本当の理由は、顔の隠れ方にある。ここまで顔を隠す楽器は他にはないはずだ。帽子までかぶると目元しか分からず、ほぼ誰かすら特定できない。目だけなら、誰でもカッコ良く見えるものだ。

 

き、「気をつけないと 失くしちゃう」

ハーモニカはその小ささから最も失くしやすい楽器だ。値段の安さからか大切にしている人も少ない。机の引き出しやタンスからハーモニカが出て来たという話もよく聞く。どの家にも2~3本はあるものなのかもしれない。もしそれが世界レベルの共通性を持つ話だとすれば、未だにかなりの量のハーモニカがどこかに眠っている訳だ。

 

く、「くちびる腫れても やめられぬ」

ギターを弾くなら指が痛み、ドラムをやるなら足がつる。慣れないうちはどの楽器でも大変なものだ。口をつける楽器は数々あれど、ハーモニカは特に唇を痛めやすい。それはひとえに横に動かすためだ。冬場などは唇がカサつき滑らない為、なかなかの恐怖感を伴う。ただし慣れてしまえば、くわえ方などの工夫で唾液がほどよく調整でき、唇を痛める事はほぼ無くなる。

 

け、「決して人には 投げぬこと」

ハーモニカは小さい上に安価な為、観客に「ありがとう!」と放り投げるバンドマンがいる。受け取れたファンはラッキーだし、ひょっとしたらそれがきっかけでハーモニカを始める人もいるかもしれない。けれど、投げられる楽器を必死で練習しているこちらには、なかなか悲しいものがある。そう、ブルースが聴こえて来るほどに。

 

こ、「腰に巻きます ハモニカベルト」

テンホールズハーモニカは、曲のkeyによって12種類を持ち替える特殊な演奏スタイルをとる。その為、ガンマンが弾を連ねるガンベルトのようなファッションが定番となる。私は、暗い店で手探りでkeyを探せるよう、ピアノの鍵盤の形に並べるベルトを考案した。♭(フラット)keyは黒鍵盤に合わせ、一段高く並べているのがこだわりだ。

 

さ、「左右に動かす 不思議な楽器」

吹く楽器の中でも左右に動かし演奏をするのは、アンデス地方のサンポーニャかハーモニカくらいだろう。行ったり来たりの慌しさや、首をブンブンと振り続ける動きなどで、酔ってしまう人もいるかもしれない。けれど、この構造のおかげで両手を別の楽器で使っている人や、時には手が不自由な人にまで演奏の選択肢を与えた事は、もはや楽器の革命と言えるだろう。

 

し、「失恋したなら 吹くチャンス」

ハーモニカは悲しいシチュエーションがよく似合う楽器だ。この楽器を吹けるようになってからというもの、私は毎日無駄に、残念な出来事に出くわすのを心待ちにしている。そうは言っても、ご不幸レベルは滅多にないし、実際に吹けば不謹慎でもある。

そんな訳で、ハーモニカを吹くには失恋くらいの不幸がちょうど良い。ポケットにしのばせられ、告白の邪魔にもならない。

 

す、「吸っても鳴るのは コイツだけ」

吹く楽器は数々あれど、吸う楽器はなかなか無いのではないか。テンホールズハーモニカは強く吸う事で音階を変える「ベンド」が表現の主軸となり、音色の表情作りやビブラートなどに幅広く影響して行く。「ハーモニカ吹き」ならぬ、「ハーモニカ吸い」という訳だ。

 

せ、「狭い場所でも 吹けるのさ」

ハーモニカは小さな楽器であるだけではなく、ほとんどの奏者が縮こまるように吹く傾向がある。その為、ハーモニカ奏者はどの楽器より場所を取らない。ピアノやドラムなどはまるで屋台骨のように最初に場所が決まり、ほとんどのレイアウトを決めてしまう。ハーモニカならどんな小さな隙間にも入れるので、最後に回される事になる。そういった意味でも、常にゲスト的な立ち位置になるのだ。

 

そ、「そっと吹いても 音が出る」

ハーモニカは息を入れて奏でる楽器の中で、最も弱々しい息でも音を鳴らす事ができる。それもあり、まだ幼い子供から肺活量の少なくなった高齢者にまで扱える存在となった。加えて、呼吸の微妙な加減にも寄り添うような敏感さを持つリードにより、歌うように奏でる事もできる。

 

た、「黄昏どきに よく似合う」

ハーモニカは黄昏どきに合う楽器の代名詞だ。「ハーモニカ=赤とんぼ」という連想は今だに根強く、秋の夕暮れに奏でれば、まさに鉄板ともいえる感動を与えてくれる。これは音色の印象の物悲しさから来る要素が大きいが、音量の小ささ、か細さもあると思う。曲の黄昏ともいうべきエンディングに似合うのもうなずける。

 

ち、「小さいからこそ すごいヤツ」

ハーモニカの最も特徴的な部分はその「小ささ」だと思う。ポケットに入る楽器など他にあるだろうか。それが持ち歩ける、旅に持って行く、隠しておいてサプライズに登場させるというドラマを生み出し、単に音楽を演奏するためのツールにとどまらないポジションを確立させている。時にその小ささが「大した事のない存在」と思わせるのも、その後に来る感動への前フリのようなものだ。

 

つ、「ついに出番だ エンディング」

ハーモニカはエンディングで活躍する事が多い為、最初に音を出すのが曲が終わる寸前という場合がある。それまで音を出せないし、失敗が許されない。しかも、舞台の上での生演奏となれば、それまでの時間をいかにしていれば良いかが、ハーモニカ奏者達の永遠の課題だ。

 

て、「手にスッポリと 包まれる」

ハーモニカは手の中にすっぽりと隠れてしまう事から、はた目には手ぶらのように見えてしまう。ステージ上で、大音量のバンド演奏に合わせハーモニカとマイクを両手で包み込むように持つ時でも、やはり歌やコーラスのパートに見えるらしく、手ぶらのような印象を持たれる。かくいう私も「変わった声ですね」と、観客から誤解された事があった。

 

と、「トレインバンプで 腕くらべ」

ハーモニカはとかく曲芸のような早吹きが好まれ、特にテンホールズハーモニカにはVamp(バンプ)と言われる汽車を模した「リズム芸」的な見せ場が定番だ。楽器から漏れ聴こえる吐息が蒸気を思わせ、まるで形態模写のようだ。この見せ場はブルース・ミュージックと縁が深く、すでに実際の汽車の音を聞く事がない現代でも、半ば伝統芸能のように大事にされている。

 

な、「ナッツはダメよ 詰まるから」

ハーモニカは小さなリードを振動させ音を鳴らす構造のため、そこにわずかな糸クズでも挟まれば音が出なくなってしまう。そのため奏者は歯磨きなどを事前に行うだけではなく、つまりの原因となる物を口にしなくなって行く。中でもナッツ類は宿敵のような存在で、私も敵対視しているほどだ。まぁ、最大の原因は、何か食べながらでも吹きたくなるほどの気楽さの方にあるのだけれど。

 

に、「にごった音こそ 味がある」

ハーモニカの中でも特にテンホールズは、美しさよりにごり音やかすれ音の方に魅力がある。隣り合った穴で和音を出し、これをベンドで調整すれば、独特な「侘び寂び」を表現する事ができる。それに大人っぽさや渋さを感じる人も多いのだが、単に楽器の特性でもあるので、実は幼い子供でもその味は出せたりするのだ。

 

ぬ、「温もり残る 吹いたあと」

ハーモニカは、吹けば吹くほど楽器自体が暖かくなって行くように感じられる。これは吐息からではなく、単に両手で包み込む事から来る現象で、冬の寒さの中、両手を丸め息を吹き込み、必死になって擦り合わせるのにも似ている。どちらかと言えば息吹で熱くなるのは管楽器の方だろう。何せあちらは吸ったりはしないのだから。

 

ね、「音色に染み入る ブルージー」

ハーモニカの中でも特にテンホールズはブルージーな音色を出すのに適している。セカンドポジション奏法を使えば、息遣いだけでドレミで言うところの「シ」が「シ♭」に変えられ、ブルーノートスケールが手軽に奏でられる。さらに言えば、強い息遣いで音色を変化させられるため、悲しみの感情を表現するのにもってこいだ。

 

の、「のんびり寝転び 吹いてみる」

ハーモニカは寝転がってでも吹けるほど自由な楽器だ。草むらに寝転び空を眺め吹く自由は、ハーモニカならではの醍醐味だろう。一般的に楽器の基本は演奏時の姿勢にあり、それが急に音楽を訓練じみた不自由なものに感じさせてしまう。そんな中にあって、ハーモニカは最も不謹慎さを許される楽器ではないだろうか。

 

は、「歯磨きしてね 吹く前は」

息を吹き込む楽器の奏者にとって、歯磨きは義務のようなものだ。リードの目詰まり防止の面からだけでなく、実際に吹き吸いの唾液移動で楽器が臭くなる場合もあるので、ハーモニカ側へのエチケットとしても、歯磨きは重要だ。

 

ひ、「響きはあなたの 息しだい」

ハーモニカは左右の移動と吹き吸いでメロディーを作りだす楽器だが、息遣いによって音量や音色が大きく変わって来る。そこには肺活量や呼吸法によって決まって来る音の精度のような部分もあれば、趣きや印象といった表現の面もある。特にテンホールズの奏者達は音の精度よりも、息遣いの魅力や自分らしさなどを追求する傾向がある。

 

ふ、「♭(フラット)無いから ベンドする」

ハーモニカはクロマティック以外は何かしら音が揃っていない楽器だ。Cのkeyのハーモニカで言えば、ピアノの白鍵のみで黒鍵が無い状態が普通だ。テンホールズの場合は、息の強弱で足りない音を作る。音を下げる、つまりシャープではなくフラットさせる訳だ。この落とす感じが、ネガティブな感情表現に向き、ハーモニカを哀愁の楽器にしているのだろう。

 

へ、「下手な人でも サマになる」

ハーモニカの最も不思議な点は、下手な演奏でも不快さが伴わない場合がある事だ。

辿々しさや拙さが、時になんとも言えぬ不器用な人間味を醸し出し、むしろ上手な奏者よりも聴き手の好感を呼んだりもする。そういった他の楽器には無い捉えられ方のおかげで、演奏フォームすらも、不恰好さが逆に好印象に繋がったりもするのだ。

 

ほ、「ホッと一息 ハモタイム」

ハーモニカを奏でる事で気を休めるという人がいる。それはひとえに、かすかな息でも音が出るため、ほっと一息の、ため息にも近い感覚があるからではないだろうか。今日もどこかで、誰かがため息のメロディを奏でている事だろう。

 

ま、「魔性の魅力 ベンディング」

テンホールズハーモニカの最大の特徴は、足りない音階を強い呼吸で作り出すベンド奏法にある。ポワ~ンとアナログに変化して行く経過は実に人間臭さを感じる魅力的な音で、自分もそれが癖になった一人だ。この音作りの精度や成功確率はコントロールしづらく、ある種のギャンブル性すら夢中にさせた要素だ。

 

み、「水にぬらせば 音しまる」

水洗いできる楽器などハーモニカくらいなものだろう。特に木製のコーム(中央部)は湿らせれば膨張し隙間を塞ぐため、響きにかなりの差を生み出す。つまり、メンテナンスではなく、音色作りの工程なのだ。当然、劣化も早めるため、メーカーも推奨してはいないが、無理をする事で老いが進むのもどこか人間的で哀愁を感じさせる。

 

む、「無茶苦茶やっても カッコいい」

クロマティック以外のハーモニカは音階が限定されているため、ある程度ミストーンが限られ、それが初心者向きともされている。ロックの奏者などは破壊的とも言えるステージングを行うため、演奏が乱れる場合もあるのだけれど、ハーモニカだけは音階を外さないため、その破れかぶれ感さえ表現に昇華されたりもする。

 

め、「目を閉じてから 吹く楽器」

ハーモニカは浸り込んで演奏する楽器だ。左右に動かし吹き吸いするだけというシンプルさが、楽器と身体を一体化させ、目を閉じさせてしまうのだろう。それが音楽的難しさから開放させ、感情のみで取り組める状況へと繋がって行くのだ。

 

も、「もしものために 予備持って」

ハーモニカは音階によって楽器自体を持ち替えるため、複数の楽器が必要となり、個体が小さくとも意外なほど荷物が多くなりがちだ。さらに構造上、故障の心配も多く、分解しないと直せないため、予備を持つのも常識だ。セッションのように音階すら絞られない場合には、持ち込むハーモニカはウンザリする数になる。

 

や、「矢印譜面は 大発明」

ハーモニカ奏者は譜面を読めない場合が多いため、音符の下に楽器の穴につく番号や吹き吸いの指示がふられた「専用譜面」を使う事がある。中でもテンホールズは足りない音階を作り出す都合で、さらに息の強弱加減を示すフラット数が記入されており、その情報量は配線図のような複雑さを帯びる。いっそ譜面を読めるようになった方が、遥かに楽なのではと思わせる。

 

ゆ、「夕焼け空に ハーモニカ」

楽器はある程度向いたシチュエーションがあるように思う。ハーモニカは時間帯が重要で、それは晴れた夕暮れ時だ。この夕焼け空こそハーモニカには無敵のパートナーで、もれなく最強の威力を発揮する。童謡の「赤とんぼ」「七つの子」しかり、ハーモニカの定番曲の多くが夕焼けを想定しているほどだ。

 

よ、「横から見れば ハープ型」

ハーモニカをハープと呼ぶ理由はいくつかあるようだが、私は横から見ると「竪琴=ハープ」に見えるからという説を好む。この話をするたび、誰もが楽器を横にし、片目をつむり、手の中にあった小さな存在の新たな一面を知る。一瞬、誰もが子供に戻ったような表情を見せてくれ、そのたび、またハーモニカは特別な存在となるのだ。

 

ら、「ライブの前は 温めて」

意外に知られていないが、ハーモニカは冷えに対して弱い楽器だ。金属が細かく振動する事で音を鳴らす構造上、演奏前にある程度は動きやすいように温めておくのが望ましく「ハーモニカウォーマー」なる専用グッズがあるほどだ。けれどブルースと密接なテンホールズの奏者なら、それを気にする者はいないだろう。なにせ、音が狂っていても気にしないくらい無骨に吹くのがブルースだからだ。

 

り、「リップクリーム 忘れずに」

ハーモニカは全般的に唇を痛めやすい。金属をくわえ激しく左右に動かし続けるのだから当たり前の事だ。乾燥するシーズンはこれにリップクリームでのぞむのだけれど、吹いている内に、楽器にも口の周りにも、満遍なくクリームが広がってしまい、面倒な事になる。色でもついていようものなら、まるで口裂け女のようだ。

 

る、「ルーズな響きが たまらない」

テンホールズハーモニカの特徴のひとつにルーズ(だらしなさ)がある。よくドラマの刑務所のシーンや不良少年達の暇を持て余す場面などで効果音となるが、決まって呼吸により作り出す半音階ベンド奏法を軸にしたフレーズばかりだ。ピアノでいう黒鍵盤と白鍵盤の間の音をウロウロしながら出すようなものだが、どっちつかずの不安定な感じが、どこか人間的でユーモラスだ。

 

れ、「レスポンスなら おまかせを」

テンホールズハーモニカをブルースハープと呼ぶ人が多い。ブルースになくてはならない存在なので、それが自然なのだろう。特に歌の人に返すオブリガートはハーモニカの重要な役回りで、コール&レスポンスのためにあるような楽器とも言えるだろう。歌って吹いてを繰り返す奏者などは、まさに自問自答を演じているようなものだ。

 

ろ、「ロックで吹く人 すぐ壊す」

テンホールズハーモニカは小さく安価なため、どうしでも雑に扱われがちな上、強い呼吸を使うベンド奏法により痛みやすい。特にロックで使う場合の消耗は激しく、一気に劣化が進みがちだ。エレキギターのアームやワオなどをマネて力任せにベンドを楽しめば、その劣化具合はさもありなんと言ったところだろう。

 

わ、「別れの場面に よく似合う」

ハーモニカには物悲しいメロディーがよく似合う。日本人は演歌や民謡にも見られる通り、元々が短調を軸とする民族だならなのか、ハーモニカもマイナーモデルの需要が高いらしい。特にテンホールズの吸う、あるいはベンドのために強く吸うという呼吸は、泣く時の感じに近く、自動的に悲しさが込み上げてしまう。

 

を、「ヲタクが多いよ テンホールズ」

ハーモニカの中でも特にテンホールズは、複数の機種を取り替えたり、配列違いのモデルを併用させるなどの特殊な都合上、演奏より楽器の方の知識に重きを置きやすい。現代でいうところの「ヲタク体質」なのだが、どうやらこれは海外でもその傾向があるらしく「アニヲタ」「クラフトヲタ」「電車ヲタ」など様々な嗜好とも重なり、典型的なマニア・ヲタク業界だ。

 

ん、「ん~たまらない ハーモニカ」

どの楽器でも心地よい音色に対しては(う~ん、たまらない)という味わいがあるのだろうが、特にハーモニカは「物悲しさ」や「侘び寂び」などの情緒をひとつの目標ともしているため、この点に重きを置く傾向がある。そのため、メロディーやリズムなどはさておき、まずは出音の魅力一発で、奏者の力量や価値を即決される場合が多い。

 

はもにかるた ネタ解説シリーズ(アプリThreadsにて掲載 2024)