「breeze/ブリーズ」とは「そよ風」の事です。
ハーモニカの大きさやフォルムをいかした動画シリーズ「絵になる景色でワンフレーズ」企画や、奏者の呼吸の状態を音色に反映させる「ダッシュで息切れワンフーズ」企画など、ハーモニカのワンフレーズ動画を制作して行くうちに、やや異なる流れの動画シリーズが誕生しました。
「ハーモニカ」のフレーズの連なりが「物語りとして完結している」点に重きを置いた「メロディー中心」の動画作品企画シリーズです。
聴き比べると「他の企画より長めに吹いているだけ」のように感じるかもしれませんが、フレーズの連なりを作る、また完結させようという狙いは、かなり異なる結果を生み出してくれるようです。
short動画を前提として撮影しますので60秒以内にはなりますが、その中でめいいっぱい「フレーズの連なり」で伝えようとするこのハーモニカの「ブリーズ」の世界を、ぜひお楽しみ下さい。
ハーモニカは、風の楽器だ。
とはいえ、向かい風の中でハーモニカを吹けば、音が押し戻されるように弾かれてしまう。時にハーモニカの後ろから入り込む風が、偶然にもリードを揺らし、音を鳴らす事がある。
同じKeyの範囲なので、ぼんやりとでもハーモニーしてしまうのが面白い。
ハーモニカと言えば、なぜだか「デビルマン」のエンディング曲を思い出してしまう。あのテレビ版の海水パンツ履いたやつ。曲にハーモニカは入ってなかったのに、夕陽を見つめてたからかなぁ。
あ〜ぁ、街は寂しい、翼が欲しいよ、デビルウイング、あのコウモリみたいなのが。
林の中で吹くハーモニカ。音が木々の間を跳ね回るのか、元気に響いてくれる。ハーモニカから音符の玉のようなものが出ていて、それがピンボールみたいに跳ね回っているのかもと想像してみる。
リードという音を出すパーツの揺れ具合が、どこか小枝っぽいからなのかもしれない。
高層ビルかぁ〜。高い場所にいると、ハーモニカが吹きたくなるのはなぜだろうな。やっぱり、鳥みたいに、ピヨピヨやりたくなるからなのかな?工事現場の人も、昼休みなんかには吹きたくなるのかな?
まぁ、楽器を落とす心配を考えると、口笛なんだろうな。鳥っぽいし。
なぁ、子供たち。そんなに不思議かい?こんな時間に、こんな強風の中で、ひとりハーモニカをガムシャラに吹いているおじさんが。まぁ、そうだよな。誰かといりゃあ、自然だわな。犬でも連れてりゃあ散歩に見える。
でもな、でも、おじさんは、不審者じゃ、無いんだぜ。
陸橋といえば、やっぱハーモニカでしょう。ビルの屋上とまではいかないくらいの絶妙な高さが、生活感を漂わせ、ほのぼのとした空気を作り出す。
時折、「ひょっとして、悩んでいる人?」「まさか、飛ぶつもりじゃないだろうね?」なんて、行き交う人に心配されるのだけれど。
山の天気は変わりやすい。特に霧はいきなり全てを変えてしまう。少し前まで撮ろうとスマホを構えていた景色は、どの方向だったのかすらもわからなくなった。
けれど霧は好きだ。ハーモニカ越しに入って来て、身体中に広がる冷たい空気がたまらない。吸う楽器ならではか。
ハーモニカはアナログな楽器だけに、響きの面では場所に依存しやすい。そのせいなのか、トンネルのような場所を見つけると、すぐにでも響きの感じを試してしまう。家の風呂、出先の道路、旅先の自然環境、どこででも。
響けばそれだけで、その場所が好きになってしまうものだ。
「フレーズの連なり」、そうなのです。このbreezeは連なりなのです。でも、今の私には、フレーズの連なりはまだできません。前もって考えていたフレーズならできます。今はそれで投稿させていただいています。風景に同化した演奏形態、やはり憧れますよね!やってみたいと思うのです。今は出来ない「連なり」だけど、それができた時、最高なんだと思うのです!
(マルモ)Twitter @marumo1970